ごく普通の社会人"佐方隆司"。ある日、考古学者で海外を飛び回っている父から『古美術品屋でいいものを見つけたからお前にプレゼントだ』と、荷物が届く。「やれやれ……しかしなんなんだよ、これ……まあ、大体予想はつくけどさぁ……」届いたガラクタ品(?)を取り出していると、一番下からピラミッド型の置物が出てきた。結構いい造りでネットオークションに出してみるかとか考えていると、つい手元がおろそかになり、うっかり滑らせてしまう。「えっ、えっ、ええっ!? なんだなんだぁ!?」落とした拍子に置物の頭がパカッと外れ、もくもくと白い煙が上がっている。それは一気に噴出して、あっという間に室内を……そして、おそるおそる目を開けると……。床に仰向けとなった俺の上に、女がまたがっている。かなり大柄な、褐色肌の外国人美女で……もう、わけがわからない。「夢ではないぞ、リュウジとやら。わらわは、レラ……レラ様と呼ぶがよい。 ふふふ、いまいち冴えぬが、なかなかに欲深そうな顔をしておるの。貴様が、わらわの封印を解いたのか?」そんな俺の戸惑いをまるで無視して、謎の女・レラは俺に顔を近づけてきた。「わらわは、久しく食事をしておらず空腹でのぅ。 貴様に、餌となる栄誉を与えてやろうぞ。久々の食事じゃ、ふふ、しゃぶり尽くしてやるぞよ……
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魔都云1